京都 琴(箏)だより (町家の天窓)

梅雨明けはしたものの今週は雨の多い京都でした。 ウチの築110年の古い町家ですが少し前から台所の上の天窓の辺りから雨が少し漏るようになり気になっていました。 2階建てとはいえ中二階のような家ですので吹き抜けの天井は随分高いところにあります。 屋根屋さんに調べて頂いたら、やはりこの天窓のまわりから雨が漏っているとのことでしたので折角の明り取りの窓ではありましたが この際取って貰いふさいでしまうことに決めました。屋根屋さん曰く瓦4枚分と珍しい位大きな天窓だったそうなので暗くなりますよと言われましたがふさいでしまう方が雨の心配はなくなるということでしたので決めました。はずして下へ降ろして貰った天窓を間近で見ると本当に大きな窓でした。 はまっていたガラスもしっかりしていてよくぞ割れずに今まで持ちこたえていたと思うと何だか可哀想な感じもしました。昔のものは皆、丁寧につくられていたのですね。歴史を感じました。天窓自体は問題なかったのですが周りに乗っている瓦との重なりがわずかですのでどうしてもそこから雨が入ってしまうとのことでした。塞いでしまうとやはりかなり家の台所が暗くなってしまいましたね。「どうしますか?」と最後まで聞いて下さっていましたので少し後悔しましたが この町家をもう少し使ってあげる為ですので仕方ありませんね。 今までご苦労様でしたと家族で感謝しました。こちらの家から隣りの町家の屋根を見たら綺麗に瓦を乗せて下さったので どこに天窓があったのか分からないくらいになりました。日本の古い家は本当に上手く出来ているのだなあと感心しました。