ブルーマウンテン

シドニーのジャズフェスティバルで弾くためにオーストラリアへ行った時の事です。泊まっていたホテルで たまたまチラシを見ました。シドニーから3時間位電車に乗った所にブルーマウンテンと言う所があるらしいんです。私は紅茶は大好きですが残念ながらコーヒーが飲めません。そんな私でも この名前は知っています。どんな所なんだろう と思うと是が非でも行ってみたくなりました。朝早く電車に乗り一人で出かけて行きました。ローカルな 電車でしたがシドニーを出てずっーと外の景色を見ている内に緑の多い郊外の景色になってきました。ウキウキしているので時間も短く感じます。ひなびた駅に降りました。でも観光地らしく結構外国人の人達の姿があります。案内所で教えて貰ったバス乗り場で並んでいたらバスが来て皆に押されて乗り込みます。いくつかの観光スポットにバス停があり5つ目くらいでブルーマウンテンに着きました。帰りのバス停は向こうだよ と親切な運転手さんが降りる時にわざわざ指差して教えて下さいました。ありがとうーとバスを降り歩き出してから私はいつバスのお金を払うのかなあと 不思議に思いました。少し歩いた所にブルーマウンテンのビュウポイントがあります。そこに立つと眼下は一面のユーカリの深い深い森でした。見渡す限り緑の濃い風景です。どこまでも果てしがありません。地球の中に この様な緑が延々と続く土地があるという事に圧倒されました。感動で震える思いがしました。コンナトコロがあるんだなあと感心しました。いつまでも ずっーとこの景色を見ていたかった。後で現地の方に聞いたら広大なユーカリの森から立ち上るユーカリの樹木からでる水蒸気が霧のようになり幻想的なブルーのもやになるので こういう地名になったそうです。本当に煙のように立ち上っている靄がフワっーとしている様は この世の景色ではないように感じました。自然って凄いな こんな所に居る私は何てちっぽけなんだろうと思いました。我に返ると帰りの電車の時間がある事に気がつきました。たった30分程で現地を後にしなければなりません。又、バスに乗ってと来たバスを見たら駅までいくらでと ちゃんと書いてあるんです。そこで初めてここまでの行きのバス賃を全く払ってなかった事に気がついたんです。悪気じゃなかったんだけど何だかわからない内に親切に?乗せて頂き?行ってしまったという。申し訳ありませんでした。良かったな、素晴らしかったなと思うと3時間なんてあっと言う間で再びシドニーに戻ってきました。昨年はオーストラリアは物凄い干ばつでコアラが食べるユーカリも 余り採れないとテレビで伝えていました。あの森はどうなっちゃったんだろうと心が痛みます。いつまでも素晴らしい自然がずっとありますようにと願います。いつか又あの土地を訪れてみたいとひそかに想っています。それにしても帰りの長い電車の時間後ろに座っていた,多分インド人の男の人〔ターバン巻いてました)同じ駅から乗ってシドニー着くまで ずーっと携帯電話で話しをしていました。ハッキリ言ってウルサカッタです。ちょっと黙っていてほしかったな。携帯の電話代、いくらかかってんのかなあと思いました。