象の諏訪子さん

国内最高齢のインド象神戸市立王子動物園の「諏訪子」(推定64歳)はオスの太郎と57年、一緒に飼育を始めましたが子宝に恵まれませんでした。94年、太郎に先立たれから元気がなくなり外に出ずにずっと象舎の中で過ごすようになりました。象の爪は歩き回れば自然に磨耗しますが諏訪子は長期の引きこもりの為、前足の左右の爪が20から30cmにもなりました。爪をかばうのに内股歩きで気の毒に思う飼育員が何度も切ろうと試みましたが脚に触られる事を異常に嫌い長年の悩みの種でした。ある時足元に散らかった餌を竹ぼうきで掃いても嫌がらなかったので竹ぼうきの中にノコギリを仕込み掃除のふりをして2週間かけて爪を切り落とす事に成功しました。歩くことが楽になった諏訪子さんを今度は屋外に出てくれるようにと飼育員の方は努力していかれるそうです。人間でいえば100歳を超える年齢のようですがお世話される方々の愛情を感じました。
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